リリー・グラッドストーンがアカデミー賞で纏った、革新的な軌跡を秘めたグッチドレス

レッドカーペットに宿る、ネイティブ・アメリカンのスピリット

第96回アカデミー賞授賞式。女優リリー・グラッドストーンは、レッドカーペットに登場し、自身のシクシカ族 (Siksikaitsitapi) とニミプー族 (NiMíiPuu) のルーツへのオマージュを表現したドレスを纏い、アワードシーズンを締めくくりました。

グラッドストーンはブルガリのジュエリーを身にまとい、ミッドナイトブルーのグッチドレスを着用してドルビー劇場に現れました。このドレスは、授賞式前に彼女自身が「まるで博物館に展示されるべき芸術品だ」と語ったもので、アイアンハウス・キルクワークスのアーティストであるジョー・ビッグマウンテンとのコラボレーションで作られました。

「これは、ネイティブ・アメリカのデザインがラグジュアリー・ファッションと共にレッドカーペットにふさわしいものであることを、継続的に証明するものになるでしょう」と、グラッドストーンは授賞式前に雑誌ピープルに語っています。

ドレスに刻まれた、代々受け継がれる遺産

ドレスに施された刺繍模様は、グラッドストーンのルーツへのオマージュであり、ネイティブ・アメリカンの芸術性の粋を讃えています。

「リリーは素晴らしい才能の持ち主です。このような歴史的な瞬間にグッチを選んでくれたことは光栄です」と、グッチのクリエイティブ・ディレクター、サバト・デ・サルノ氏は語っています。「美しさを伝え、代々受け継がれてきたネイティブ・アメリカンのデザイナーと芸術性を照らし出すドレスを仕立てることは、力強いメッセージを持ちます。ジョーと彼の妻サンシャインとのイタリアでのコラボレーションは、私にとって特別な瞬間でした。」

ジョー・ビッグマウンテン氏は、ドレスについて次のように語っています。「リリーは、人生のこの記念すべき瞬間に世界中の誰にでもドレスのデザインを依頼できたはずなのに、私を選んでくれました。芸術家になりたいと幼い頃から夢見て、家族のために生計を立てようとしている、ただのネイティブ・アメリカンの少年をです。それは、私たちネイティブ・アメリカンとしての真の姿を映し出しています。どんな状況でも、私たちは皆を同じテーブルに迎え入れたいと願っているのです。」

先住民初の快挙への期待

グラッドストーンは、映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワー・ムーン』でのモリー・バークハート役で、アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされています。もし受賞すれば、演技部門で初の快挙を成し遂げるネイティブ・アメリカンの俳優となるでしょう。

ゴールデン・グローブ賞で主演女優賞を受賞したグラッドストーンは、次のようにスピーチしました。「これは、すべてのレズ・キッド (reservation kid: 居留地に暮らすネイティブ・アメリカンの子供)、すべての都市部のネイティブ・アメリカンの子供たち、夢を持ち、自分たちの物語が自分たちの言葉で、強力な仲間たちと共に、そしてお互いからの信頼によって語られるのを見るすべてのネイティブ・アメリカンの子供たちのためのものです。」

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